グローバル越境ECが急速に発展する波の中で、物流効率は企業が競い合う中核的な戦場となっている。効率的な物流ネットワークは、消費者体験を向上させる鍵であるだけでなく、企業が海外市場を成功裏に開拓するための基盤でもある。
この分野に精通する国際物流大手DHLは、先日フランスのリヨン・サン=テグジュペリ空港に大規模な投資を行うと発表した。
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DHLがここで稼働開始した新たな物流ハブの総投資額は1億2100万ユーロに上り、敷地面積は5万平方メートル。これはフランス国内ではパリ・シャルル・ド・ゴール空港航空ハブに次ぐ、同社にとって2番目に大規模な投資案件となる。DHLは同空港に新たな多機能通関拠点を設置し、国際タイムデフィニット(TDI)および国際デイデフィニット(DDI)貨物を専門に処理すると発表した。
新ハブの小包処理能力は飛躍的に向上する。最大処理能力は1時間あたり1万7500個に達し、既存施設の処理能力の5倍となる。
現在、DHLの現地物流センターでは1日あたり約3万8000個の小包を処理しており、繁忙期には6万個にまで増加する。グローバルな宅配便、大陸間輸送、航空貨物のリーダーとして、DHLは世界220以上の国と地域をカバーする広大なネットワークを有する。新ハブの稼働により、物流の負担は大幅に軽減され、小包処理の効率とネットワークの強靭性が著しく向上する見込みである。
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しかし、物流大手の競争地図は書き換えられつつある。長年にわたって蓄積された大規模なインフラと整備された物流システムを基盤に、EC大手のAmazonは無視できない存在として急成長を遂げている。Transport Topicsが発表した「世界貨物企業トップ50」によると、Amazonは2023年と2024年の2年連続でUPS、FedEx、DHLなどの従来の物流大手を抑え、世界最大の貨物輸送企業の座に輝いた。
越境EC取引において、物流のリードタイムは顧客体験を左右する重要な要素である。プラットフォームであれ物流事業者であれ、より早く商品を消費者の手元に届けられる者が、より高い顧客の信頼とロイヤルティを獲得できる。
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コスト削減と効率化:逆境における生存法則
近年、世界の貨物輸送市場の需要は低迷が続いており、業界全体が成長の原動力不足という課題に直面している。DHLのCEOであるTobias Meyer氏は、2022年から2024年の間にDHLの信書取扱量が20.3%も大幅に減少したと指摘している。多くの物流企業に収益圧力がのしかかり、DHLもその例外ではない。
発表された2024年の財務データによると、年間収入は前年比3%増の841億8600万ユーロとなったが、利払い・税引き前利益(EBIT)は前年比7.2%減、フリーキャッシュフローも同11%減となった。
不安定な経済見通し(DHLは2025年もこの状況が続くと予想)の中、同社は成長への期待を放棄せず、むしろ「コスト削減と効率化」に注力している。Tobias Meyer氏は「私たちは積極的に効率を改善しており、2027年までに10億ユーロ以上のコスト削減を目指している」と明言した。

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そのために、DHLは果断な一連の措置を講じている。
事業と資産の整理:今年3月、ドイツ国内の信書・小包配送事業で約8000人の人員削減を発表し、その後子会社のキャリアStandard Forwardingを売却。5月には、契約物流部門の346人の従業員を8月末までに削減し、カリフォルニア州オンタリオにある配送センターを閉鎖する計画を発表した。
価格とサービスの調整:今年7月1日より、DHL小包およびDHL返品サービス(DHL小型小包サービスを除く)に一律料金を導入し、同時に小包価格を調整すると発表した。1回あたりの送料は一部低下するものの、出荷量の少ない販売者にとっては、一律料金がコスト増を意味する可能性がある。
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これらの「コンビネーションパンチ」は既に効果を現し始めている。2024年第1四半期、DHLの売上高は208億1000万ユーロ(前年同期比2.8%増)、EBITは13億7000万ユーロ(同4.5%増)、連結純利益は同6.2%増の7億9000万ユーロとなった。Tobias Meyer氏はこの好調な業績を「コストと収益の厳格な管理」によるものとしている。
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新ハブ:課題に立ち向かう戦略的支点
業界全体が圧力にさらされ、内部で大胆なコスト削減・効率化を進める中、DHLが依然としてフランス・リヨンに2番目に大きな物流ハブを建設するために数億ユーロを投じる決断を下したことは、間違いなく熟考された重要な戦略的決定である。
現在、世界の物流業界は多くの課題に直面しているが、物流技術の継続的な最適化と効率向上という大きなトレンドのもと、越境EC業界の長期的な展望は依然として広がっている。DHLにとって、この近代的で高効率なリヨンハブは、グローバルネットワークの最適化と将来の競争力の再構築における重要な支点となる。逆境の中でも中核的な能力を強化し、将来の成長機会を掴むというDHLの決意がそこには込められている。



